
DJ MARIA.
大阪出身、現在は湘南海岸を拠点に活動する DJ/プロデューサー、DJ MARIA.。テクノ、トランス、ハウス、アンビエントを自在に行き来しながら、サイケデリア、グルーヴ、ストーリーテリングを軸に、独自の音楽世界を築いている。
彼女の DJ セットを特徴づけるのは、特定のジャンルやスタイルではなく、その場所、その時間、そしてダンスフロアとの直感的な対話から生まれる流動性である。身体を駆け巡るドライブ感のあるグルーヴから、意識の深部へと作用する催眠的なサウンドまでをつなぎ、ときにテクノとトランスの境界を溶かしていく。一方、異なる環境ではハウス、プログレッシヴ、アンビエントを探求し、彼女の音楽性におけるもうひとつの明確な側面を見せる。クラブのピークタイムから屋外で迎える日の出、長時間にわたるセットまで、環境によって異なる表情を見せながら、その瞬間にしか生まれない物語を紡いでいく。
日本で独自の音楽的視点を育んできた MARIA.は、着実に国際的な活動の幅を広げ、ベルリンの Berghain との継続的な関係をはじめ、世界各地のクラブやフェスティバルに出演してきた。日本では Moment と Transcendence の共同設立者/オーガナイザーとして、音楽のキュレーションからフェスティバル全体のビジョンに至るまで、それぞれに異なる世界観を形づくっている。両フェスティバルは、日本の新世代の野外フェスティバルシーンにおいて、次第に注目を集める存在となっている。
プロデューサーとしての活動も、DJ MARIA.にとって重要な側面のひとつである。2022年の"Acid Sunrise" EP 以降、Bassiani Records、BLUE HOUR RECORDS、UTE REC、Proxima などから作品を発表。DJ と同様に、制作においてもひとつのスタイルにとどまることなく、サイケデリアを通底する軸としながら、そのとき彼女を惹きつける音や感情を探求し続けている。
DJ MARIA.にとって音楽とは、完成された型を繰り返すものではなく、常に発見の途中にあり続けるためのものだ。彼女を突き動かすのは、ある瞬間にひとつのダンスフロアを共有する人々の間にしか存在し得ない体験である。その絶え間ない探究心が、DJ、プロデューサー、オーガナイザーとしての彼女の活動すべてをひとつにつないでいる。